「承認欲求」から「理解欲求」に変わる魔法の質問

「承認欲求」から「理解欲求」に切り替えるためには、「自分にしている質問を変える」という方法があります。
(※「承認欲求」「理解欲求」についてはこちら

それは「相手はその行動をすることで、何を得ようとしているのか?」

「なぜうまくいかないんだ」
親子関係においてうまくいかないとき、よく「なぜ?」「なぜ?」と問いかけを自分にしていると思います。

それを「何を得ようとしているのか?」に切り替えます。

相手が何を得ようとしているのか、それらの意図一つ一つを「高次の意図」と呼びます。
それを突き詰めて行くと、数ある答えの一つとして「私のことを理解してほしい」という気持ちがあると思います。

「なぜ?」は原因追求型
「何を得ようとしているのか?」は目的追求型

「なぜ?」「なぜ?」「なぜ?」で原因は分かるかもしれませんが、原因が分かっただけでは、改善はされません。

「何を得ようとしているのか?」では、相手が得たいものが分かれば、それに代わる手段を提供すれば、その意図は満たされます。これをNLPでは「オルタナティブ(代替手段)」と言います。

例えば、タバコ依存症の人は過剰にニコチンがほしい。
それを禁煙外来に行って、タバコを吸う代わりにニコチンパッチをもらったり、ニコチンガムをかんだりして、体の「ニコチンがほしい」衝動に答えて、代替しているわけです。

関係性がうまくいかないときは、お互いが「承認欲求」を持ち合い、コミュニケーションしている場合と言えるでしょう。
もちろん、過程では「承認欲求」の持ち合いでいいかもしれませんが(ケンカになったり)、どこかのタイミングでこちら側が「理解欲求」に切り替わなければ双方向のコミュニケーションは不可能だと言えます。

ずっと「承認欲求」に駆られたままの状態では、関係性は立ち行かなくなるでしょう。

また、もちろん人なので、一時的には「承認欲求」が強くなります。そうだとしてもそれは「理解欲求」に切り替わるための準備期間として用いるべきでしょう。
(心の状態が「承認欲求を満たしたい」がより強くなっている場合、一緒にがんばろうとしている人たちと関わるのがいいと思います。グチの言い合いだけの”傷のなめあい”では現状にとどまるだけになってしまいます。「親子関係を修復する」という目標がある以上、現状にとどまるということは得策ではないでしょう)

瞬間的に切り替える魔法の質問は「(その行動を通して相手は)何を得ようとしているのか?」です。

引用

オルタナティブ(代替手段)について、催眠療法の専門家であり、心理療法家でもある、スティーブン・ギリガンはこう述べています。

「そのパターンの芯にある肯定的なエネルギーと意図とを感じ取って認め、それらとつながることによって、新しい可能性が生じるようにすることです。」

また、NLPの共同開発に携わったロバート・ディルツも続けてこう言います。

「スポンサーシップの秘訣は、何事かの背後に、人間としての肯定的な価値を感じ取ることです。」

これは、NLPの原則の一つであるどの行動にも必ず肯定的な意図がある】を前提として述べている意見ということができます。

さらにディルツは、自身の子どもが幼少期の時の出来事として、兄妹げんかをした際、次のように述べたと著書『NLP ヒーローズ・ジャーニー』で伝えています。

「妹を叩いたらダメじゃないか。人を叩くのは良くないことだぞ」と言う代わりにこう言いました。
「妹をこらしめて、何を手に入れようと思ったんだい?君がそうすると、どんないいことがあるんだい?」
「あいつに怪我をさせたかったんだ」
「妹に怪我をさせると、どんないいことがあるんだい?」

つまりこれはケンカをして、兄が妹を叩いて泣かせてしまったときに、叩いたその先に「何を得ようとしているのか?」を知ろうとしていることについての質問だと言えます。

ABOUTこの記事をかいた人

親子なのに「理解できない」を解決するカウンセラー | 離散家族だったところから両親と再会し、それまでの後悔と疑問が解けた経験から、関係改善までのコミュニケーションプロセスをアドバイスしています / 父とは所在地不明なところから再会しました / NLPマスタープラクティショナー