親であっても境界線が必要な理由とは?

「親子でも境界線が必要とはどういうこと?」
「身内だったら何でも言っていいのでは?」

などいろんな意見があるかもしれません。

でも人から話を聞いたり、個人の経験からも親子で境界線を設けることは大切なことだと思っています。

(以下で述べていることはある程度大きくなった子と、親との関係についてであり、小さい子どもに対しては別の論理があるものとします)

境界線が必要な理由とは?

親と子どもは、親子であっても別人だからです。

人が違えば考え方や得意不得意も変わります。

例えば、母は整理整頓が得意ですが、僕は得意ではありません。

整理整頓を小さい頃からの「教育」という武器を使って得意に「させる」ことはできるのでしょうけど、本人の「やりたい」を大切にするなら、本人の意思を大切にする観点から「子どもがやろうとすることを止めないということ」が大切だと思います。

実際に母は僕に対してあまり口出しせずに放任主義をした結果、母とは違うことが好きだったり得意だったりします。

好き得意が違うのは当たり前のことかもしれませんが、これもよい意味で放任してくれたことが一つの要因だと思っています。(もちろん他にもあると思います。)

でも家族ですから、親心から口出しはしてしまうと思いますが、本人が何かをやろうとしている自主性の芽を摘まない(個を育てる)という見方からも、境界線はやはり必要だと思っています。

「親の言うことは絶対」という価値観

個人的には大分薄れてきたと思いますが、「親の言うことは絶対」という価値観はやはり昭和時代の名残としてあると感じています。

これが「境界線」をあいまいにしている原因の一つでもあります。

特に祖父母の時代(昭和初期)から、両親の時代にかけてゆるくはなっていると思いますが、「家族の教育スタイル」は日常から意識しなければごく自然に思考の中に溶け込んでいて、その価値観は「お父さん(お母さん)の言うことを聞きなさい」というセリフに変わります。

親とケンカしたときでさえ「それが親に対する態度か!」と怒鳴られたことがあり、そのことを実感しています。
(最近はケンカは少ないですよ。見放されたかな)

一時期は3世帯家族だったので、祖父母の時はそれが特に強かったと思っており、祖父はまさにガンコ親父でした。

時には手が出ることも・・・。

「力でねじふせる」という主従関係のような印象がありました。

今の社会に必要なこととは?

情報化社会による変化に伴い「好きなことをして生きる」という考え方が広がりつつあり、以前の”右向け右”の「ソルジャー(兵隊)思考」が必ずしも個人の幸せにはつながらない社会になってきました。

心理カウンセラー石原加受子さんの著書『「苦しい親子関係」から抜け出す方法』には以下のように書かれています。

「昔のほうが、今よりも親子でも、職場でも問題が少なかったのではないでしょうか」と言う人もいますが、そう感じるのは、社会全体や生活の流れがもっと緩やかであったことが一つ。

それと、上下関係がはっきりとしていて、それをそれぞれがわきまえ、当たり前のこととして受け入れ、黙って従っていたからです。つまり、精神的には、現代よりも未熟だったということです。

時代的背景もあるということが推測されます。

朝昼晩、3度の食事もできて、飢えによる生か死かの時代ではない、また、キーボードをたたけばばすぐに情報にアクセスできる今の社会において大切なことは、「自分と向き合い、自分とはどんな人間で、何が得意で、何が好きなのか、やりたいことは何なのか」ということだと思います。

それは必ずしも母親や父親とは同じものではないはず。

「自分と向き合うこと」「境界線なしには不可能なもの」です。

境界線がないと、「相手が好きなこと」「自分の好きなこと」に、「相手の感情」「自分の感情」になってしまいます。

そうではなく、大切なことはあなたは何が好きなのか、得意なのか、どんな人間なのかということ。

それには環境が必要だし、人からの協力も必要です。

ですから自分の身近な人に対しては干渉したくなる気持ちも分かりますが、健全な境界線が必要です。

それはたとえ親子であっても同じだと思います。

まとめ

親子にも境界線が必要な理由について述べました。

  1. 本人の自主性を育てるため
  2. 個を育てるため
  3. 今の社会に必要なことは「好き」「得意」「やりたいこと」

相手がいることなので急に変えることはできませんが、まずは関わる人を変えたり、自分を整えて提案できるような自分作りから始めてみるのもよいでしょう。

ABOUTこの記事をかいた人

親子なのに「理解できない」を解決するカウンセラー | 離散家族だったところから両親と再会し、それまでの後悔と疑問が解けた経験から、関係改善までのコミュニケーションプロセスをアドバイスしています / 父とは所在地不明なところから再会しました / NLPマスタープラクティショナー